1 予防接種を受けましょう
子どもは病気にかかりやすく、かかると重くなることがありますが、予防接種で、予防できる病気もあります。予防接種に対する正しい理解のもとで予防接種を受けましょう。
(1) 接種場所
高萩市内の医療機関または、茨城県内定期予防接種広域事業協力医療機関
(2) 接種料金
無料
(接種年齢を過ぎると有料となります)
(3) 持参するもの
- 母子健康手帳
- 予診票(記入のうえ)
- 健康保険証(本人確認のため)
2 予防接種実施医療機関について
高萩市内の医療機関または、茨城県内定期予防接種広域事業協力医療機関(※)で行えます。
(※)茨城県内定期予防接種広域事業協力医療機関は、こちら(県医師会ホームページ)でご覧になれます。
または、高萩市健康づくり課(0293-24-2121)まで、お問い合せください。
時期により予防接種を実施していない医療機関もあります。
必ず電話にて予約・確認を取ってください。
3 予防接種を受けに行く前に
(1) 一般的注意
-
- 当日は、朝から子どもの状態をよく観察し、ふだんと変わったところのないことを確認するようにしましょう。
- 受ける予定の予防接種について、注意書きをよく読んで、必要性や副反応についてよく理解しましょう。
- 母子健康手帳は必ず持っていきましょう。
- 予診票は接種する医師への大切な情報です。責任をもって記入するようにしましょう。
- 予防接種を受ける子どもの日頃の状態をよく知っている保護者の方が連れていきましょう。
なお、予防接種の効果や副反応などについて理解した上で、接種を同意したときに限り、接種が行われます。
(2) 予防接種を受けることができない場合
-
- 明らかに発熱しているお子さん(37.5℃以上)
- 重い急性の病気にかかっているお子さん
- その日に受ける予防接種の接種液に含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことがあるお子さん
- 「アナフィラキシー」とは、通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。
汗がたくさん出る、顔が急にはれる、全身にひどいじんましんが出るほか、はきけ、嘔吐、声が出にくい、息が苦しいなどの症状やショック状態になるような、はげしい全身反応のことです。
- 「アナフィラキシー」とは、通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。
- BCG接種の場合においては、予防接種、外傷等によるケロイドが認められるお子さん
- B型肝炎の予防接種の対象者で、母子感染予防として、出生後にB型肝炎の接種を受けたお子さん
- その他、医師が不適当な状態と判断した場合
(3) 予防接種を受ける際に注意を要する場合
以下に該当するお子さんがいると思われる保護者は、かかりつけ医がいる場合には必ず前もってお子さんを診てもらい、予防接種を受けてよいかどうかを判断してもらいましょう。
-
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障害などで治療を受けているお子さん
- 予防接種で、接種後2日以内に発熱のみられたお子さん及び発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常がみられたお子さん
- 過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがあるお子さん
- 過去に免液不全の診断がなされているお子さん及び近親者に先天性免疫不全症の者がいるお子さん
- ワクチンに含まれる成分(卵、抗生物質、安定剤等)にアレルギーがあるといわれたことがあるお子さん
- ラテックス過敏症のお子さん
(ラテックス過敏症とは、天然ゴムの製品に対する即時性の過敏症です。) - BCG接種の場合においては、家族に結核患者がいて長期に接触があった場合など、過去に結核に感染している疑いのあるお子さん
(4) 予防接種を受けた後の注意
-
- 予防接種を受けた後30分間程度は、医療機関でお子さんの様子を観察するか、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
- 接種後、生ワクチンでは4週間、不活化ワクチンでは1週間は副反応の出現に注意しましょう。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。
入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。 - 当日は、はげしい運動は避けましょう。
- 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
4 副反応について
(1) 通常見られる反応
ワクチンの種類によっても異なりますが、発熱、接種局所の発赤・腫脹(はれ)、硬結(しこり)、発疹などが比較的高い頻度(数%から数十%)で認められます。通常、数日以内に自然に治るので心配の必要はありません。
(2) 重い副反応
予防接種を受けたあと、接種局所のひどいはれ、高熱、ひきつけなどの症状があったら、医師の診察を受けてください。
ワクチンの種類によっては、極めてまれ(百万から数百万人に1人程度)に脳炎や神経障害などの重い副反応が生じることもあります。
このような場合に厚生労働大臣が予防接種法に基づく定期の予防接種によるものと認定したときは、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象となります。
5 予防接種の種類と接種年齢・間隔について
乳幼児・小学生が対象となる定期予防接種です。
各予防接種の必要性、効果、副反応の理解と接種年齢、間隔、回数を確認し計画的に受けましょう。
なお、法律改正に伴い、変わる場合があります。
定期予防接種
予防接種名 |
接種年齢 |
接種間隔 【回数】 |
---|---|---|
ロタウイルス (生ワクチン) |
(1価) 生後6~24週 【初回接種は生後14週6日までが望ましい】
(5価) 生後6~32週 【初回接種は14週6日までが望ましい】 |
(1価)【合計2回】 1回目と2回目は4週以上あけて接種する。
(5価)【合計3回】 それぞれ4週ずつあけて接種する。 |
ヒブ (不活化ワクチン) |
生後2か月以上5歳未満 【初回接種の開始が生後2か月以上7か月未満】 |
1初回接種の開始が生後2か月以上7か月未満の場合【合計4回】 【初回はそれぞれ27日(医師が必要と認めるときは20日)以上あけて3回】 ※標準的な接種間隔:27~56日 ※2回目及び3回目は1歳までに終了させる ※2回目及び3回目が1歳を超えた場合は行わない(追加接種は可能) 【追加は初回の3回目終了後7か月以上あけて1回】 ※標準的な接種間隔:初回の3回目終了後7か月以上13か月未満 ※初回の2回目あるいは3回目が1歳未満までに終了せず、1歳以降に追加接種を行う場合は、初回の1回あるいは2回目の終了後27日(医師が必要と認めるときは20日)以上あけて行う
2初回接種の開始が生後7か月以上1歳未満の場合【合計3回】 【初回は27日(医師が必要と認めるときは20日)以上あけて2回】 ※標準的な接種間隔:27~56日 ※2回目は1歳までに終了させる ※2回目が1歳を超えた場合は行わない(追加接種は可能) 【追加は初回の2回目終了後7か月以上あけて1回】 ※標準的な接種間隔:初回の2回目終了後7か月以上13か月未満 ※初回の2回目が1歳未満までに終了せず、1歳以降に追加接種を行う場合は、初回の1回目の終了後27日(医師が必要と認めるときは20日)以上あけて行う
3初回接種の開始が1歳以上5歳未満の場合【合計1回】 |
小児用肺炎球菌 (不活化ワクチン) |
生後2か月以上5歳未満 【初回接種の開始が生後2か月以上7か月未満】
|
1初回接種の開始が生後2か月以上7か月未満の場合【合計4回】 【初回はそれぞれ27日以上あけて3回】 ※2回目及び3回目は2歳未満(標準的には1歳未満)までに終了させる ※2回目及び3回目が2歳を超えた場合は行わない(追加接種は可能) ※また、2回目が1歳を超えた場合、3回目は行わない(追加接種は可能) 【追加は初回の3回目終了後60日以上あけて1歳以降に1回】 ※標準的には、初回の3回目終了後60日以上あけて1歳以上1歳3か月未満に行う
2初回接種の開始が生後7か月以上1歳未満の場合【合計3回】 【初回は27日以上あけて2回】 ※2回目は2歳未満(標準的には1歳未満)までに終了させる ※2回目が2歳を超えた場合は行わない(追加接種は可能) 【追加は初回の2回目終了後60日以上あけて1歳以降に1回】
3初回接種の開始が1歳以上3歳未満の場合【合計3回】 【60日以上あけて2回】
4初回接種の開始が2歳以上5歳未満の場合【1回】 |
B型肝炎 (不活化ワクチン) |
1歳未満 【生後2か月以上9か月未満】 |
【合計3回】 【27日以上あけて2回、1回目から139日以上あけて1回】 |
五種混合 ジフテリア (不活化ワクチン) |
生後2か月以上7歳6か月未満 【1期初回は生後2か月以上1歳未満】 |
【合計4回】 【1期初回はそれぞれ20日以上あけて3回】 ※標準的な接種間隔:30~56日 【1期追加は1期初回の3回目終了後6カ月以上あけて1回】 ※標準的な接種間隔:1期初回の3回目終了後12か月以上18か月未満 |
BCG (生ワクチン) |
1歳未満 【生後5か月以上8か月未満】 |
【1回】 |
麻しん (生ワクチン) |
1期は1歳以上2歳未満 2期は5歳以上7歳未満で小学校入学前の1年間(年度内に6歳になる者) |
【合計2回】 【1期1回】 【2期1回】 |
水痘 (みずぼうそう) (生ワクチン) |
1歳以上3歳未満 【1回目は1歳以上1歳3か月未満】 |
【3か月以上あけて2回】 ※標準的な接種間隔:1回目の接種後6か月以上12か月未満 |
二種混合 (不活化ワクチン) |
11歳以上13歳未満 【11歳以上12歳未満】 |
【2期として1回】 |
日本脳炎 特例対象者
対象者の接種歴 | その後の接種方法 |
---|---|
第1期のうち、1回のみ受けた者 |
|
第1期のうち、2回受けた者 |
・まず3回目を接種 ・4回目は9歳以上で接種し、3回目との間隔は |
第1期のうち、3回受けた者 |
・4回目を9歳以上で接種し、3回目との接種間隔は |
第1期を全く受けていない者 |
・6日以上(標準的には6~28日)の間隔をおいて2回、 ・4回目は9歳以上で接種し、3回目との接種間隔は |
※法令の規定では、上記の時期に接種可能とされていますが、第1期の接種を3回受けた人は、最後の接種からおおむね5~10年毎に1回接種することで脳炎の発症を予防することが可能なレベルの抗体が維持されることが期待されますので、接種時期はこれらを総合的に勘案して実施することが望まれます。
異なる種類のワクチンを接種する場合の間隔について
6 任意接種について
(1) 任意接種
任意接種は、個人予防として自らの意思と責任で接種を行うものとなります。費用は有料となり、接種料金は医療機関によって異なります。
(2) 市の補助制度等
インフルエンザ予防接種
1歳以上 19歳未満の方が、インフルエンザ予防接種を受ける場合、接種費用の一部を助成します。
(助成額 2,100円)
妊婦等風しん予防接種
妊娠を希望している女性、妊娠を希望している女性の夫及び妊婦の夫が、風しん予防接種を受ける場合、接種費用の一部を助成します。
(助成額 3,000円)
おたふくかぜワクチン
令和2年4月1日から、接種費用の一部(上限 3,000円)を助成します。
助成対象:1歳以上小学校就学前まで
予診票は実施医療機関または健康づくり課窓口でお受け取りいただき、助成額を差し引いた額をお支払いください。
※接種間隔等については下記表をご参照ください。
予防接種名 |
接種年齢 |
接種間隔【回数】 |
---|---|---|
おたふくかぜ | 1歳と小学校就学前1年間 |
【合計2回】 |
7 病気とワクチンについて
(1) ロタウイルス
ロタウイルスワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の重症化を予防するワクチンです。
ロタウイルス胃腸炎は初回感染時に重症化し、ロタウイルス感染症が原因の急性脳症や多臓器不全などの重症な合併症を起こすことがある感染症です。
(2) 小児用肺炎球菌
小児肺炎球菌ワクチン(13価)は、特に2歳未満でかかる肺炎球菌感染症(細菌性髄膜炎、敗血症、中耳炎など)を予防するワクチンです。
(3) B型肝炎
B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスによる感染症(B型肝炎)を予防するワクチンです。
肝炎が持続すると慢性肝炎から肝硬炎、さらには肝がんへと進展する可能性があります。
(4) 五種混合(ジフテリア・百日ぜき・破傷風・ポリオ・ヒブ)
五種混合ワクチンは、ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブを予防するワクチンです。
ジフテリア
高熱、のどの痛み、首のまわりが腫れるなどの症状があり、呼吸困難や心筋障害、神経マヒなどが起こることもあります。
百日咳
乳児がかかると、激しいせきのため、呼吸困難になりやすくなります。
また、肺炎や脳症を合併することもあります。
破傷風
破傷風菌は土壌の中に広く存在します。
けがなどの傷口から破傷風菌が侵入し発病する恐れがあります。
ポリオ
熱やかぜに似た症状が続きますが、熱が下がる頃に手足にダラリとした(弛緩性マヒがでることがあります。
日本では少なくなりましたが、世界ではパキスタンやアフガニスタンなどでみられます。
ヒブ
インフルエンザ菌b型による感染症(細菌性髄膜炎、敗血症、喉頭蓋炎、肺炎など)を起こします。
(6) BCG(結核)
BCGは、結核を予防するワクチンです。
乳幼児がかかると、全身性の結核症や結核性髄膜炎など重症になりやすいのが特徴です。
(7) 麻しん風しん混合
麻しんは、感染力が強く、感染すると高熱や発疹の症状と、肺炎や脳炎などの合併症を伴うことの多い病気です。
風しんは、妊娠早期の女性が風しんにかかると、お腹の赤ちゃんに風しんウイルスが感染して先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる場合があります。
(8) 水痘(みずぼうそう)
水痘は、発熱に前後して小さな紅班ができ、水疱になり、全身に広がります。
(9) 日本脳炎
日本脳炎は、ブタの中で増えたウイルスが蚊(か)によって感染源となり、けいれんや意識障害などの急性脳炎を起こすことがある感染症です。
(10) 二種混合(ジフテリア・破傷風)
二種混合ワクチンは、ジフテリア・破傷風を予防するワクチンです。
四種混合1期、五種混合1期の2期として接種するものです