不妊症
不妊症とは、避妊をせずに性交をしていたにもかかわらず、1年間妊娠しない場合をいいます。
日本ではカップルの6組に1組が不妊に悩んでいると言われており、決してめずらしいことではありません。
【不妊の主な原因】
不妊症は、女性側・男性側・またはその両方に原因がある場合があります。
また、ひとつの原因ではなく、複数の原因が重なっている場合もあります。
<女性側の原因>
- 排卵障害
(多嚢胞性卵胞症候群など) - 卵管の異常
(閉塞・癒着など) - 子宮内膜症や子宮筋腫など子宮の疾患
- 加齢による卵子の質の低下
- ホルモンバランスの乱れ
<男性側の原因>
- 精子の数が少ない、運動率が悪い
- 精索静脈瘤などの病気
- ホルモン異常や感染症など
【不妊症の治療】
原因や年齢、希望に応じて、以下のような治療が行われます。
- タイミング法:
排卵日を診断して性交のタイミングを合わせる方法 - 排卵誘発剤の使用:
内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵を起こさせる方法 - 人工授精(AIH):
洗浄・濃縮した精子を子宮に注入する方法 - 体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI):
受精を体外で行い、受精卵を子宮に戻す方法
不育症
不育症とは、妊娠はするものの、2回以上の流産・死産を経験している場合をいいます。
【不育症の主な原因】
不育症は複数の原因が重なって起こることもあります。
- 子宮の形態異常
(中隔子宮、双角子宮など) - 子宮内膜症や子宮筋腫などの子宮の疾患
- 血液凝固障害
(抗リン脂質抗体症候群など) - 染色体異常
(夫婦いずれかに構造異常がある場合) - 内分泌異常
(甲状腺機能異常、糖尿病など) - 胎児側の染色体異常
【不育症の治療】
不育症も、原因に応じた治療が行われます。
- ホルモン補充療法:
黄体機能不全や甲状腺機能異常などへの対応 - 抗凝固療法:
アスペリンやヘパリンの使用(血栓予防) - 免疫療法:
自己免疫異常に対する治療 - 子宮の手術的治療:
子宮奇形がある場合 - カウンセリングやメンタルサポート:
精神的ケアも大切な治療のひとつです。
不妊治療は身体的・精神的な負担を伴うことがあります。
パートナーとよく話し合い、信頼できる医療機関で相談しながら、無理のないペースで進めていくことが大切です。
茨城県の不妊治療への支援
茨城県では、不妊治療に関する情報提供や相談窓口を設けています。
詳細は、以下のリンクをご参照ください。
高萩市の不妊・不育治療への助成
不妊・不育治療への市の助成については、以下のリンクをご参照ください。