お腹の中で新たな命を育んでいく。赤ちゃんが大きくなるにつれてママの体重が増えることは自然なことです。
しかし、妊娠前のママの体形によって増える量は違います。
無事に出産する・元気な赤ちゃんを産むためにも体重管理はとても大切なことです。
体重が増えすぎると何がいけないの?
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、難産、便秘などのリスクが高まります。
妊娠高血圧症候群
妊娠20週から出産後12週くらいまでに、最高血圧140以上または最低血圧90以上がみられる。
妊娠高血圧症候群は、低出生体重児のほか、悪化すると常位胎盤早期剥離を起こして早産や胎児死亡を引き起こしたり、母体のけいれんなど、胎児や母体の生命もおびやかすようになります。
「強い頭痛が続く」「目がチカチカする」などが高血圧のサインということもありますから、気になる症状がある時は急いで産婦人科を受診しましょう。
体重増加が少なすぎもよくないの?
妊婦の貧血、切迫早産、低出生体重児などのリスクが高くなります。
また、子どもの将来の生活習慣病に関わってくることもあります。
どのくらい増えるのがいいの?
妊娠中の体重増加のめやすには、BMI指数を使います。
妊娠前のBMI値を計算し、体重増加の目安を知って下さい。
BMI値の計算方法
体重○○kg÷身長○○m÷身長m
BMI値 | 増加体重の目安 |
---|---|
18.5未満 | +9kg から 12kg |
18.5 から 25未満 |
+7kg から 12kg |
25以上 | 個別対応 |
※BMI値が25を超える場合には、医師などに相談しての個別対応が望ましいです。
妊娠期間別 食事と生活のポイント
妊娠初期 (1か月から4か月ごろ)
この時期はママの蓄えていた栄養でも十分育つといわれているので心配せず、できるだけ家族の理解や協力をあおぎましょう。
食事をとれる時は、赤ちゃんの体をつくるタンパク質やビタミン・鉄分・食物繊維を意識してとりましょう♪
妊娠中期 (4か月から7か月ごろ)
しっかり食べることが大切になってくる反面、つわりがおさまることで食べ過ぎにも注意が必要な時期!
糖分、水分のとりすぎは、ムクミの原因にもなります。
ママと赤ちゃんに必要な栄養量をコントロールしましょう♪
体調が良ければ軽い運動もOK♪ただし無理は禁物です!
妊娠後期 (8か月から10か月ごろ)
赤ちゃんの発育やママの体力維持など、必要な栄養量が多くなるので特にバランスのよいメニューが大切になります。
胃が子宮に圧迫されて、すぐに満腹になります。
食べられないときは、食事の回数を増やしたり、栄養価の高いものをとる工夫を♪
また、体重が増えて、下半身がむくみやすくなります。
出産を楽にするには適度な運動も大切です♪
妊娠中の食事について
妊娠中はバランスのとれた食事が大切!!・・・と言われますが、なかなか食品の品目を増やしたり、バランスを考えて作るのは大変です(>_<;)
だしの「うまみ」を効かせると、塩分を控えることができるので「和食」が理想となります。
妊娠中の食事のコツ
市販の食品を上手に活用!!
今は、「ひじき」「煮豆」「おから」などの小鉢食品が小分けにパックになって販売されています♪
そのほかにも「煮魚」「カット野菜」などさまざまな食材があります。
あえて普段食べ慣れない食品を選んでみるのもいいと思います♪
品目数が増えて栄養バランスがとれると空腹感が減り、食事の間隔があくのであまり我慢せずにすごせます♪
外食では品目数が多いほうを選ぶ!!
かつ丼やラーメン、パスタより、お皿の数が多い和定食・洋定食がベスト☆
丼ものや麺類を食べるときはサラダやサイドメニューを加えるなどの工夫を☆
チョイ足しトッピング!!
家で作った料理に、「ネギ」「コーン」「チーズ」「かつおぶし」「わかめ」など少量加えられるトッピング食材もおすすめです♪
こんなことしていませんか?
- ビタミン補給に果物や100%ジュース、野菜ジュースをたくさん飲んでいる。
⇒ ジュースや果物は当分が多いので、とりすぎが心配。栄養の基本は食事から♪ - 太らないように肉や乳製品はできるだけ避けている。
⇒ 肉や乳製品などのタンパク質は、赤ちゃんの体をつくるためにも必要です。 - 野菜はポテトサラダやポテトフライでとる
⇒ いも類の主成分は炭水化物で主食に近く、フライも油分が多いので、食べ過ぎに注意を。