令和6年3月施政方針

  議員各位には日頃より市政の進展にご尽力いただいておりますことに対し、心から感謝を申し上げる次第でございます。

 

  初めに、本年1月1日に能登地方で発生した地震により、お亡くなりになられた方々の御冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

  現在、避難生活を余儀なくされている皆様をはじめ、被災された全ての方々が、一日も早く日常生活を取り戻されますことを心から願うものであります。

  なお、被災地への職員派遣につきましては、応急給水支援として1月14日から19日、22日から27日、2月11日から16日の3回にわたり18日間で延べ6名の職員を派遣いたしました。活動内容としては、石川県志賀町及び輪島市での給水車による給水活動や給水支援を行ったところであります。

  また、避難所等への支援としましては、1月25日から29日、2月15日から19日までの10日間で延べ5名の職員を派遣し、能登町での避難所運営や罹災証明発行支援を行ったところであります。

  引き続き、国、県と連携し、可能な限り支援を継続してまいります。

 

  それでは、改めまして令和6年第1回高萩市議会定例会の開会にあたり、今回ご審議いただきます諸議案の説明に先立ち、令和6年度の市政運営に対する私の所信の一端について申し上げます。

 

  私が、市民の皆様からご信託を賜り2期目の市政運営を担わせていただいてから3年目となりました。これまで、市政運営にご支援、ご協力を賜りました議員各位並びに市民の皆様に対し、心より感謝を申し上げます。
  本市は、本年11月23日に市制施行70周年の節目を迎えます。これまで様々な苦難を乗り越えながら先人たちが礎を築き、豊かな地域資源を受け継いでまいりました。
  私は、これら地域資源を磨き上げ、新たな未来を切り拓くまちづくりにつなげるよう努め、高萩に住んでいて良かったと思っていただけるよう、取り組んでいかなければならないと強く思うところであります。
  私は就任以来、「市民主役のまちづくり」を基本理念とし、各種施策を実行してまいりました。引き続き第6次総合計画に掲げる6つの基本政策を柱として、市民の意見を取り入れ各施策を推進してまいります。
  今後も、市民の皆様のご期待に沿えるよう、職員と共に誠心誠意、全力で市政運営に取り組んでまいります。

 

(基本的考え)

  それでは、令和6年度当初予算(案)編成の基本的考え方について申し上げます。
  本市を取り巻く環境は、少子高齢化の進行や物価高騰などが、市民生活や地域経済に様々な影響を及ぼす中、デジタル化や気候変動、防災・減災への対応など、様々な分野で課題が山積しております。
  時代は大きな転換期に差し掛かっており、人口減少と人口構造の変化は、社会の在り方や仕組みに変化をもたらし、また、デジタル化の波により、社会経済や日常生活は大きく変わりつつあります。地方自治体が、将来にわたってその時代に対応した住民ニーズに合った公共サービスを提供し、地域社会を安定的に支え続けていくためには、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を基に、あらゆる課題に迅速かつ的確に対応し、誰もが住みやすい地域社会の実現を目指すことが、新たな時代への対応であると考えております。
  子どもから高齢者まで生きがいを持って、つつがなく暮らすことができるまちを作るため、本市はこれまで課題の一つ一つに取り組むとともに、新型コロナウイルス感染症や物価高騰、更には昨年の台風13号豪雨被害などについて各種対策を講じてまいりました。令和6年度においては、「市民の暮らしを支える施策」や「新しい発想により暮らしの向上に直結する施策」を展開するとともに、防災対策について重点的に取り組んでまいります。今後もさまざまな視点から政策課題を克服するための取組を進め、安心して暮らすことのできるまちづくりを推進してまいります。
  そして、市民の声に耳を傾けながら各施策の推進を図り、時代の変化に柔軟に対応した持続可能な地域づくりを進め、地域力により市民の誰もが笑顔で暮らすことができるまちを未来へ継承してまいります。

 

  それでは、6つの基本政策について申し上げます。

 

  はじめに、1つ目の柱、安心を支える『保健・医療・福祉』についてであります。

 

(健康増進)

  健康づくりの推進につきましては、令和6年度から令和11年度までを計画期間とする「健康たかはぎ21(第3次)」を策定し、引き続き、子どもから高齢者までの健康増進と、生活習慣病予防に関する施策を総合的に推進してまいります。
  また、後期高齢者健康診査において、これまで基本健診の他に自己負担で受けていた心電図等の検査費用を全額助成し、健診項目を充実させることで、生活習慣病の早期発見・健康増進を図ってまいります。

 

(地域医療対策)

  地域医療対策につきましては、救急告示病院である県北医療センター高萩協同病院に対する公的病院等運営費補助、産科・救急医療体制支援補助及び産科医確保支援補助を引き続き実施することで、安定した地域医療体制の確保と市内で安心して出産できる体制の維持に努めてまいります。

 

(子育て支援)

  子育て支援につきましては、本市の子育て環境の実情に即した教育や保育の提供及び地域の子ども・子育て支援を総合的に推進するため、令和7年度から令和11年度を計画期間とする「高萩市こども計画」の策定を進めてまいります。
  児童手当につきましては、国の「こども未来戦略」に基づき、令和6年10月支給分より、支給対象を高校生まで拡大し、所得制限の撤廃及び第3子以降を3万円に増額するなどの拡充を行い、子育て世帯への経済的支援を進めてまいります。
  たかはぎ認定こども園につきましては、令和7年4月からの秋山幼稚園との統合に向けた取り組みとして、園児どうしの交流事業を実施してまいります。また、小・中学校及び民間の幼児施設との交流事業につきましても、各学校、各施設との連携を図りながら計画的に実施してまいります。引き続き、未来を担う子ども達のために、良質な幼児教育・保育環境の提供に努めてまいります。

 

(高齢者福祉)

  高齢者福祉・介護保険事業につきましては、令和6年度から令和8年度を計画期間といたします、「高齢者福祉計画及び第9期介護保険事業計画」を策定し、地域包括ケアシステムの深化・推進に向けた取組など新たな視点を加え事業を行ってまいります。また、介護保険料につきましては、物価高騰等による市民生活への影響を考慮し、第8期と同額に据え置きといたしました。引き続き高齢者の方々が住み慣れた地域で、安心して自分らしく暮らし続けることができる地域共生社会の実現に向け取り組んでまいります。
  高齢者の介護予防・重度化防止につきましては、大変好評を得ております「らくらく水中ウォーキング」や「元気アップ運動教室」を引き続き実施し、介護予防事業の更なる推進を図ってまいります。
  後期高齢者医療広域連合と連携して実施する「高齢者の保健事業と介護予防等の一体的実施事業」につきましては、生活習慣病の重症化予防を目的とした訪問保健指導や通いの場での運動・栄養・口腔等のフレイル予防、健康相談を引き続き実施するとともに、新たに健診や医療受診等の利用が無い健康状態不明者への状態把握やフレイル相談会を拡充し、高齢者の健康増進と介護予防の推進を図ってまいります。

 

(国民健康保険)

  国民健康保険事業につきましては、令和6年度から令和11年度を計画期間といたします、「高萩市国民健康保険第3期データヘルス計画及び第4期特定健康診査等実施計画」を策定し、国保被保険者の健康の保持増進、生活の質の維持及び向上を図ってまいります。引き続き適切な保健指導を行うとともに、効率的かつ効果的な保健事業を実施し、持続可能な安定した制度の運営に努めてまいります。

 

  次に、2つ目の柱、たくましさを育む『教育・文化』についてであります。

 

(教育関係)

  学校施設の整備につきましては、少子化による学校規模の小規模化や施設の老朽化に対応しながら、児童生徒により良い学習環境を提供するため、現在策定を進めている高萩市立小中学校適正規模・適正配置実施計画に基づき、新しく計画する小中一貫校の学校施設整備基本構想及び基本計画の策定を進め、新設学校の建設に向けた学校の設置場所やコンセプト、校舎の配置等の具体的なイメージづくりの検討を実施してまいります。
  また、児童生徒の熱中症対策など教育環境の向上、避難所としての防災機能強化及び学校施設開放による地域スポーツの促進を目的に、小・中学校の体育館に空調設備を順次整備してまいります。令和6年度は秋山小学校、松岡小学校及び松岡中学校の3校に整備することとし、昨年、補正予算を計上した2校と併せて、令和6年度中に5校の整備工事を実施してまいります。なお、令和7年度には残りの2校を整備し、全ての小・中学校体育館に空調設備を整備してまいります。
  学校教育につきましては、学校訪問指導や教員研修、体験学習等を通して、児童生徒の確かな学力の定着、豊かな心の育成、教員の授業力向上に努めてまいります。また、タブレット等のICT機器の効果的な活用を通して、児童生徒の個別最適な学びと協働的な学びの実現に取り組んでまいります。
  開かれた学校運営につきましては、地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるため、学校運営協議会、地域学校協働本部、はぎッズ応援隊と連携しながら、「地域とともにある学校づくり」、「学校を核とした地域づくり」を目指し、学校と地域が連携・協働する活動をより一層推進してまいります。
  部活動の地域移行につきましては、令和5年度から週末部活動について運動部4競技による段階的な移行を図ってまいりました。令和6年度からは新たに4競技を加え8競技とするとともに、文化部の吹奏楽部についても地域移行を試行的に実施してまいります。引き続き令和7年度末までの地域への完全移行に向けて、持続可能な活動環境がつくれるよう取り組んでまいります。
  学校給食費につきましては、第2子半額、第3子無償とする多子世帯への経済的負担軽減を継続するとともに、給食用食材の物価高騰等により、学校給食費で賄いきれない食材費相当額については、給食費に転嫁せず、引き続き公費負担とし、子育て世帯の負担軽減を図ってまいります。

 

(生涯学習)

  総合福祉センター内への中央公民館機能の移転につきましては、4月供用開始に向け整備を進めております。総合福祉センターは、子どもや子育て世代から高齢者までの多様な世代が集う場であり、既存施設の有効利用及び管理運営を効率的に行うとともに、「健康」、「福祉」そして「生涯学習」を通じた生きがいづくりの拠点となるよう取り組んでまいります。
  高萩スカウトフィールド活用につきましては、継続性のある事業活動ができるよう公益財団法人ボーイスカウト日本連盟、茨城県連盟及び茨城県と引き続き連携・協働してまいります。

 

(スポーツ振興)

  スポーツ交流につきましては、昨年に引き続き7月に「全国中学生ウエイトリフティング選手権大会」を文化会館において開催し、スポーツを通したまちの活性化を図ってまいります。

 

(市民文化)

  文化財の保存活用につきましては、国の重要文化財に指定された長久保赤水関係資料の修理を計画的に進めているところであり、引き続き文化庁や受託業者と協議し、令和6年度は損傷が激しい掛け軸類4点を修理してまいります。

 

  次に、3つ目の柱、元気を引き出す『経済・産業』についてであります。

 

(農林業)

  水田農業対策につきましては、主食用米の民間在庫量が依然として高い水準で推移する厳しい需給状況が続いているため、飼料用米や大豆・野菜などの主食用米以外への転換を図り、更なる米の需給調整に向けた取組を推進してまいります。
  新規就農者や認定農業者等に対する支援につきましては、国や県の補助事業を活用し、後継者の育成や担い手の確保に努めてまいります。
  農業施設整備事業につきましては、令和4年度からの継続事業として、大字高萩西原地区の水路改修を行い、当該施設の維持管理労力の軽減及び農業生産性の向上を図ってまいります。
  鳥獣被害対策につきましては、令和4年度から実施している電気柵等設置費用への助成を引き続き行い、野生鳥獣による農作物被害の軽減に努めてまいります。
  林業振興につきましては、森林経営管理制度に基づき、民有林などの効率的かつ安定的な林業経営に向けて、森林環境譲与税を活用した間伐事業等を引き続き実施するほか、新たに林業従事者等に対する林業機械研修を実施してまいります。
  地籍調査事業につきましては、中戸川〔2〕地区として大字中戸川の一部、約0.54㎢を実施いたします。

 

(商工業)

  商工業の振興につきましては、商工会や関係団体と連携し、まちの活力維持、魅力向上に取り組み、市内事業者の経営安定と地域経済の活性化を図ってまいります。また、令和5年台風13号により被害を受けた事業者に対しましては、経営の安定や事業の再建に向けた支援を実施してまいります。
  創業・雇用に関する支援につきましては、起業しやすい環境の基盤づくりとして、新規創業希望者を対象とした起業塾及びプランコンテストの開催や、市内企業への人材確保を促進するため、雇用対策協議会が中心となり、世代ごとに対応した就職面接会等を実施するなど、商工会やハローワーク高萩と連携を図り推進してまいります。

 

(観光)

  観光の振興につきましては、本市の魅力を体感できるアウトドア事業を推進し、新たな観光客の取り込みや交流人口の拡大を図ってまいります。
  また、花貫渓谷の利活用等につきましては、民間事業者との対話を通して、アイディアや意見等を調査するサウンディング型市場調査を実施いたしました。その結果について今後公表するとともに、令和6年度は、花貫渓谷の魅力や課題など参加事業者からのご意見等を踏まえ、今後の利活用や整備について検討してまいります。引き続き花貫渓谷周辺や海岸部などの自然資源、更には、食や文化などの様々な地域資源を活用し、コンテンツの充実や魅力の向上を図り、観光消費拡大のための高付加価値化や滞在長期化などの課題解決に向けた取り組みを推進してまいります。

 

  次に、4つ目の柱、快適を見守る『生活環境』についてであります。

 

(交通安全)

  交通安全対策につきましては、交通ルールの遵守やマナー向上を図るため、民間交通指導員による登校時の立哨活動を実施してまいります。引き続き、交通事故を未然に防止するため、交通安全教室の開催や交通安全キャンペーンなどの啓発活動を警察や関係機関と連携・協力しながら、実施していくとともに、高齢者運転免許自主返納支援などの各種交通安全施策を実施してまいります。
  また、道路交通法の一部改正に伴い、昨年4月から自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されたところであります。自転車乗車時の万一の事故発生時に、頭部損傷のリスクを少しでも軽減させ、自転車利用者の命を守るため、ヘルメット購入費用の補助制度を新たに創設し、ヘルメット着用率の向上に努めてまいります。

 

(消防)

  消防につきましては、国産の消防用ドローンを導入し、スピーカーユニットや物件搬送・投下装置を装備いたします。ドローンを配備することで上空からの情報収集活動や水難・山岳事故における要救助者の捜索・救助などに活用し、消防力の強化を図ってまいります。
  また、災害時に安定した消防水利を確保するため、耐震性防火貯水槽を新たに2基、整備してまいります。
消防団につきましては、第18分団の小型ポンプ積載車を更新いたします。機動性・安全性に優れた車両を配備し、団員の活動時における負担軽減を図ります。
  消防体制の広域化及び連携・協力につきましては、近年の大規模化する自然災害への対応や多様化する救急・消防活動において重要となっており、国においても更なる推進を要請しているところです。そのような中、救急・消防業務においても北茨城市消防本部と連携することにより、初動体制の充実等による住民サービスの向上や、人員配置の効率化、現場体制の充実など、消防体制の基盤強化が図られるものと考えており、両市消防本部の広域化に向けた協議の場を設置いたします。

 

(防災・減災対策)

  防災・減災対策につきましては、近年災害が頻発化・激甚化し、本市においても昨年、台風13号による甚大な被害があったことから、災害に強いまちづくりを推進するため、「高萩市地域防災計画」に基づき、自主防災組織の強化のための支援を進めるとともに、防災行政無線や防災アプリにより的確な情報を確実に伝達し、災害時における市民の安全確保に努めてまいります。
  また、「高萩市国土強靭化地域計画」により、防災・減災及び迅速な復旧復興に資する施策を進めてまいります。

 

(防犯)

  防犯対策につきましては、警察や防犯協会等との連携を強化し、防犯に関する意識の高揚を図るとともに、街頭キャンペーンなどの啓発活動やSNS等を活用した情報発信を通じて、犯罪抑止や被害防止に努めてまいります。

 

  次に、5つ目の柱、便利さを生み出す『社会基盤』についてであります。

 

(中心市街地)

  中心市街地活性化施策につきましては、庁内プロジェクトチームでの検討や「まちづくり勉強会」を開催し、市民や地元商店会、関係機関等との合意形成を図りながら、高萩駅前を中心とした中心市街地におけるまちづくりの方向性を示すための「高萩駅周辺地区再整備基本構想」の策定を進めてまいります。

 

(道路・河川関係)

  道路関係につきましては、緊急輸送道路や通学路などに指定されている路線の道路改良や交通安全施設の整備を進めるとともに、「高萩市舗装修繕計画」に基づき、効率的・効果的な道路管理に努めてまいります。
  橋梁につきましては、橋梁長寿命化修繕計画に基づき法定点検及び補修設計等を実施し、橋梁の長寿命化を図ってまいります。
  地方創生道整備推進交付金を活用した観光周遊ルートの整備につきましては、スカウトフィールド北側の市道104号線及び国道461号と県道北茨城・大子線を経由し観光周遊道路の役割を果たす、高萩カントリー東側の市道213号線の道路舗装工事を進めてまいります。
  茨城県が整備を進めております都市計画道路3・5・9号安良川・赤浜線から日立市へ向けた将来的な幹線ルートにつきましては、財源の確保や事業化に向け継続的に国及び茨城県に対し、積極的な働きかけを行ってまいります。
  都市計画道路3・4・1号安良川下手綱線につきましては、道路新設工事に着手しており、早期完成に向けて整備を進めてまいります。
  河川関係につきましては、管理河川の浚渫を引き続き実施し、適正な維持管理に努めてまいります。また、準用河川玉川につきましては、河川流域の調査などを実施し、災害防止の方策を検討してまいります。

 

(公共交通)

  公共交通施策につきましては、「My Ride のるる」が本格運行から約1年半を経過し、新たな公共交通として浸透してきております。今後は、「My Ride のるる」のほか、定時定路線バスやデマンド型乗合タクシーなどが持つそれぞれの特徴を活かし、交通事業者と連携し、将来に向け持続可能な公共交通ネットワークの構築を図ってまいります。

 

(情報・通信)

  情報化施策につきましては、国で進める基幹業務システムの統一・標準化を着実に進め、市民生活におけるスムーズな情報収集や、利便性の高い行政サービスが提供できるよう、各種行政手続などにおいてもデジタル化を推進してまいります。

 

(水道関係)

  水道事業につきましては、老朽化した導水管の更新工事や道路改良事業に併せ、配水管布設工事を実施してまいります。
また、工業用水道事業につきましても、道路改良事業に併せ、工業用配水管の布設替工事を実施してまいります。引き続き安全・安心な水道水の供給及び利水企業に対する工業用水の安定供給に努めてまいります。

 

  次に、6つ目の柱、底力を高める『地域経営』についてであります。

 

(市政経営)

  行財政の健全化につきましては、令和3年度から5年間の「第4次行財政健全化計画」を基本に、引き続き行財政健全化に取り組んでまいります。
  公共施設等の整備・利活用につきましては、令和2年3月に改訂した「高萩市公共施設等管理計画」の進捗状況を整理・検証し、計画の改訂を進めてまいります。また、現在、策定を進めております「高萩市PPP/PFI手法優先的検討規程」により、従来的な手法に加え、民間活力を取り入れたPPP/PFIの導入を推進し、公共施設等の魅力向上や適正な管理運営に努めてまいります。
  業務の効率化を図るため協議を進めてまいりました、北茨城市との建築主事の共同設置につきましては、4月からの運用に向け、本定例会において共同設置に関する議案を提案いたしております。引き続き行政運営の効率化を進めてまいります。
  ふるさと納税につきましては、魅力ある返礼品の開拓などを進め、全国の多くの方に知って、選んでいただけるよう取り組んでまいります。また、本年1月より長久保赤水記念館整備費を対象にクラウドファンディングを実施し、広く寄附の募集を行っております。ふるさと納税と併せ、クラウドファンディングや企業版ふるさと納税を一体的に推進し、自主財源の確保に努めてまいります。

 

(男女共同参画)

  男女共同参画につきましては、「第3次高萩市男女共同参画プラン」に基づき、男女が互いに人権を尊重しあらゆる分野において積極的に参画できるまちとなるよう、意見交換、情報発信を行うとともに、女性が活躍できる環境の構築、男性の家事参画の意識の醸成を進めてまいります。

 

  以上、令和6年度の市政に臨む私の所信及び市政の基本方針について申し上げました。
  市民の誰もが笑顔で暮らすことができる「地域力が笑顔を育むまち高萩」の実現のため、これからも時代の変化に柔軟に対応した持続可能なまちづくりを力強く推進してまいります。
  議員各位には、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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  • 【更新日】2024年3月1日
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