令和3年9月施政経過

 ご報告に入ります前に、議員各位には日頃より市政の進展にご尽力いただいておりますことに対し、心から感謝を申し上げる次第でございます。

 

 初めに、8月中旬の停滞前線による大雨の影響で、お亡くなりになられた方の御冥福を謹んでお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心から御見舞いを申し上げます。

 また、新型コロナウイルス感染防止のため、引き続き、医療の最前線で対応いただいている医療従事者の皆様はもとより、感染防止対策にご協力いただいております市民の皆様、事業者の皆様に対しまして、心から感謝申し上げます。

 

 それでは、令和3年第3回高萩市議会定例会の開会にあたり、施政の経過と現況についてご報告申し上げます。

 

 初めに、新型コロナウイルス感染症に係る本市の状況等について申し上げます。

 7月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の「第5波」が全国各地に急拡大しております。各都道府県では、1日あたりの感染者数の過去最多を連日更新するなど、全国でも2万人を超える新規感染者が連日確認されております。

 国においては、新型コロナウイルス感染症に係る「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の発令、適用拡大などの取り組みを進めていますが、なおも予断を許さない状況が続いております。

 そのような中、茨城県においては8月3日に「茨城版コロナNext」をステージ3からステージ4に移行し、県独自の「緊急事態宣言」を発令いたしました。8月5日には、国の「まん延防止等重点措置」の対象に茨城県が追加されたことを受け、新規感染者が急増している県内38市町村を重点措置の対象区域に指定し、さらに8月12日には、高萩市以外の全ての市町村に区域指定を拡大、8月16日には、病床がひっ迫してきたことから県独自の「非常事態宣言」も発令しました。

 また、8月17日に、国の「緊急事態宣言」の対象に茨城県が追加されたことを受け、県内全域で感染防止対策の更なる強化を図っている状況です。

 なお、本年2回目の市内飲食店の感染対策等の見回り調査を8月2日から6日に、市職員で編成した8班体制で81店舗の調査を実施いたしました。

 本市の感染症患者発生状況につきましては、6月が1人、7月が1人、8月が24人、累計で56人であり、8月中旬以降、継続して感染者が確認されているところであります。市民の皆様や事業者の皆様方には、引き続き、感染症対策に取り組んでいただきますよう、改めてお願い申し上げます。



 次に、新型コロナウイルス感染拡大防止等に関連する事業についてであります。

 ワクチン接種につきましては、個別接種・集団接種ともに順調に進んでおり、8月末で16,226人の方が1回目の接種を受け、そのうち12,535人が2回目の接種を終えております。
 本市では予約が集中しないよう、ワクチン接種券を、年齢の高い方から段階的に郵送しており、8月末現在で、30歳以上の方、基礎疾患のある方や大規模接種会場等での接種希望者を含め、21,604人の方に送付をしたところであります。
 今後のワクチン接種業務につきましては、9月8日までには12歳以上のすべての方に接種券を送付し、11月中には接種を希望する方全員が接種を受けられるよう、引き続き医師会と連携し全力で取り組んでまいります。

 また、市民の新型コロナウイルス感染症の検体検査結果を迅速に把握するため、「PCR検査機器等整備医療機関支援事業」として、県北医療センター高萩協同病院と、やすらぎの丘温泉病院に対し、PCR検査機器等の購入に対する補助を行いました。県北医療センター高萩協同病院においては、  7月にPCR検査機器を導入しており、やすらぎの丘温泉病院におきましても、8月下旬に導入したところであります。

 子育て支援につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている子育て世帯及びひとり親世帯等を対象とした「子育て世帯生活支援特別給付金」を、8月末現在、338世帯536人分に給付いたしました。

 交通事業者への支援につきましては、新型コロナウイルス感染拡大により利用者が激減する中にあっても、交通インフラとしての移動手段確保のために運行を継続しているバス事業者及びタクシー事業者に対し、「交通事業者運行継続支援金」を、7月に交付いたしました。



 次に、通学路等の交通安全対策について申し上げます。

 本市では、通学路等の合同点検を市内関係機関であります小中学校、幼稚園、保護者、高萩警察署、高萩工事事務所と連携し、毎年実施しております。先般、千葉県八街(やちまた)市の路上においてトラックが電柱に衝突し、徒歩で下校中の児童の列に突っ込み、5名が死傷する痛ましい事故が発生しました。この事故を踏まえ、通学路等の重点的な点検を実施するよう国から要請があり、本市は8月4日に新たに公立及び私立保育所等も加えて市内30箇所の合同点検を実施いたしました。

 また、通学路の安全確保の取り組みとしては、民間交通指導員、交通安全の会、高萩地区交通安全協会、地域子ども安全ボランティアの方々のご協力により、登下校時の立哨等を行っております。引き続き通学路等の交通安全対策に努めてまいります。


 次に、地域公共交通施策について申し上げます。

 ダイナミックルーティングシステムによる乗合バス「My Ride のるる」につきましては、7月より実証運行を開始いたしました。新しい形態の運行システムであることから、市民の皆様にご理解いただけるよう市報等による周知をはじめ、地域での説明会や試乗体験などを開催し、段階的に進めているところです。市民の反響も大きいことからスケジュールを前倒しし、第2段階となる10月からは市内全域を利用対象エリアとして拡大できるよう調整を進めております。今後も実証運行の状況を検証し、市民のご意見を伺いながら、「My Ride のるる」の運行充実に向け、引き続き取り組んでまいります。

 また、市内路線バスの利用促進を図るため、「My Ride のるる」の実証運行開始に合わせ、65歳以上の高齢者への路線バス運賃の半額助成や、市内から市外へ通う高校生・大学生への通学用定期券購入の2割助成につきましても、7月より実施しているところです。

 なお、公共交通施策の指針となる地域公共交通計画の策定にかかる委託契約を7月に締結いたしました。年度内の完成に向けて策定作業を進めてまいります。


 次に、高萩・北茨城広域事務組合において進めている一般廃棄物処理施設整備につきましては、建物の基礎となるコンクリート杭の打設が7月末で完了し、現在、ごみピットなどの建物地下部分の工事を進めている状況であります。引き続き、高萩・北茨城広域事務組合、北茨城市と連携し、令和4年度末の工事完了に向け、整備を進めてまいります。

 

 続きまして、3つの柱ごとの主な施策について申し上げます。


 はじめに、1つ目の柱『誘致事業』についてであります。


 観光プロモーション事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束後の観光振興を見据え、フェイスブックやインスタグラムにより、その時期に応じた市内観光スポット等を紹介するなど、観光に特化した情報の配信を行っているところです。

 

 次に、2つ目の柱『交流事業』についてであります。

 市長室開放事業につきましては、第3回目を8月20日、1組1名の方にご参加いただき意見交換を行いました。次回は10月の開催を予定しております。引き続き開かれた市政運営に取り組んでまいります。

 10月3日に文化会館で開催を予定しております、高萩アウトドアシンポジウムにつきましては、8月5日より観覧者の募集を開始いたしました。このシンポジウムでは、「芸人ヒロシ」をお招きし、「なぜキャンプをするのか」をテーマにご講演をいただきます。また、パネルディスカッションにおいては、アウトドア雑誌の編集者などにご参加いただき、「高萩だから味わえるアウトドア」を主題に、高萩の魅力についてディスカッションしていただきます。なお、シンポジウムの内容をユーチューブでライブ配信を行い、全国の皆様へ高萩のアウトドアフィールドをPRしてまいります。

(観光関係)

 穂積家住宅を活用した期間限定カフェ「高萩茶寮」につきましては、座席配置や料理提供方法を変更するなど、新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで、7月17日から開設いたしましたが、県の緊急事態宣言の発令に伴い8月5日をもって営業を終了いたしました。17日間で1,392人の方にお越しいただきました。

 秋の事業であります第41回産業祭につきましては、市内外から多数の来場者が見込まれるため、感染拡大防止の観点から、市民の皆様の安全・安心を第一に考え、中止を決定いたしました。

(スポーツ交流)

 スポーツ交流につきましては、8月21日・22日の2日間の日程で、文化会館を会場とした「令和3年度全国中学生ウエイトリフティング選手権大会」の開催を予定しておりましたが、県の緊急事態宣言の発令を踏まえ、日本ウエイトリフティング協会と協議のうえ、延期を決定いたしました。引き続き、新型コロナウイルス感染拡大状況を注視し、開催の可否を総合的に判断してまいります。

 また、8月29日から開催を予定しておりました「第49回高萩市長杯争奪軟式野球大会」につきましては、中止といたしました。

 

次に、3つ目の柱『支援事業』についてであります。


(子育て支援)

 本市の子育て支援施設の中心となる公立認定こども園につきましては、萩っ子・子育て会議を開催し、利用定員や運営方針等をご審議いただいたところであります。引き続き、関係職員により構成したワーキンググループにて移行準備を進めるなど、未来を担う子ども達のために、より快適で安全・安心な子育て環境を整え、良質な幼児教育・保育環境の提供に努めてまいります。

(教育関係)

 学校教育につきましては、一人一台タブレットの導入に伴い、児童生徒の質の高い学びを実現するために、各教科において、ICTを効果的に活用した授業を推進しております。

 また、児童生徒一人一人に、情報活用に関する正しい知識、判断力を身に付けてもらうために、7月には保護者、8月には教職員を対象とした研修をオンラインで実施し、情報モラル教育の充実に努めております。

 例年実施しております、広島平和学習派遣、イングリッシュキャンプ派遣につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、本年度も中止といたしました。

 また、小・中学校の修学旅行につきましては、緊急事態宣言地域やまん延防止重点措置地域への移動等を考慮し、現時点では、行き先や日程の変更について、慎重に検討を進めております。

(生涯学習)

 例年、夏休み期間中に開催しております、野外活動学習「サマージャンボリー」、自然を学ぶ少年探検講座「花貫の自然を探る」並びに、友好都市の新庄市を訪問し、両市の歴史的つながりなどを学ぶ「萩っ子歴史探検隊」につきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止とし、現在、代替となる事業につきまして、関係団体と協議しております。

 インターネット上で電子書籍の検索、貸出、閲覧、返却ができる電子図書館につきましては、システムの導入契約を 7月に締結し、10月の運用開始に向けて準備を進めております。

(介護予防)

 高齢者の介護予防・重度化防止として、大変好評を得ております水中介護予防事業「らくらく水中ウオーキング」につきましては、7月から、第2グループと第3グループの教室を開始しましたが、県独自の緊急事態宣言の発令を受けまして、8月から教室を一時休止としております。

(男女共同参画推進)

 男女共同参画の推進につきましては、高萩市女性活躍推進協議会を7月に開催し、昨年度に策定した「第3次高萩市男女共同参画プラン」の報告のほか、今年度の事業計画について説明を行い、各委員からご意見をいただきました。引き続き、多様な生き方を認め合い、誰もが自分らしく輝けるまちを目指してまいります。

(地球温暖化対策)

 地球温暖化対策につきましては、ゼロカーボンシティの実現を目指すうえで、重要な位置づけとなる、再生可能エネルギーの活用について、本市の方向性を示す再生可能エネルギービジョンの策定にかかる委託契約を7月に締結し、年度内の策定に向けて準備を進めております。

(防災・減災対策)

 防災・減災対策についてであります。

 7月28日に実施を予定しておりました市総合防災訓練につきましては、台風8号の影響により中止といたしました。8月3日には駒形集会所で災害に関する出前講座を開催し、安良川地区の住民14名に参加をいただきました。台風等の風水害から身を守るための行動計画であるマイ・タイムラインの作成や、防災マップの確認、災害情報の入手方法などを学ぶ内容であり、10月と11月にも同様の出前講座を実施する予定であります。今後も災害に強いまちをつくるため、高萩市国土強靭化地域計画と地域防災計画に基づき、ハード事業とソフト事業を適切に組み合わせ、地域の防災力向上に取り組んでまいります。

(公衆無線LAN環境整備事業)

 公共施設における公衆無線LAN(Wi-Fi)環境整備事業につきましては、平時における利便性の向上と、災害時における分散避難に伴う情報伝達手段の確保を目的として、さくら宇宙公園や花貫渓谷、はぎビレッジなど7箇所に整備し、7月より運用を開始いたしました。

(道路関係)

 市道212号線道路改良工事につきましては、令和3年度末の完成に向け、工業団地内の市道1013号線から一般廃棄物処理施設入口までの区間約600mの工事を進めております。現在、道路側溝等の排水構造物設置を完了し、土留め擁壁を設置しているところです。

 地方創生整備推進交付金を活用した観光周遊ルートの整備につきましては、市道104号線道路改良事業の地権者説明会を7月21日に開催し、現在、設計業務を実施しているところです。

 都市計画道路3・4・1号安良川下手綱線につきましては、道路整備に向けた用地取得のため、地権者との交渉を進めております。

(農林振興)

 水田農業対策につきましては、各農家から提出された営農計画書に基づき、米の需給調整に関する現地調査を実施しているところであります。引き続き、新規需要米等への取り組みを支援することにより、米の需給調整の推進を図ってまいります。

 林業につきましては、森林経営管理制度の対象となる森林経営計画のない民有林の現状を把握するため、間伐等の施業履歴や森林所有者の調査委託契約を7月に締結し、調査を開始したところであります。

 有害鳥獣対策につきましては、8月末現在、イノシシの捕獲頭数は40頭であり、前年同時期の113頭と比較しますと、64.6%減少しております。減少した主な要因といたしましては、近隣市町村で感染が多発し、本市においても  3件確認されている豚熱による影響があると考えております。引き続き、農作物等への被害防止に努めるとともに、鳥獣被害対策実施隊と連携し、対策強化に努めて参ります。

 生活改善センターの管理につきましては、鳥曽根多目的集会所の外壁塗装、大能生活改善センターの調理場等の床修繕を完了いたしました。

(交通安全)

 「夏の交通事故防止県民運動」につきましては、7月20日に、ハローワーク高萩前交差点において、関係機関、関係団体の協力を得て、ドライバーに啓発物品を配布して交通安全の啓発を行いました。引き続き、広く市民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣づけ、交通事故防止の徹底を図ってまいります。

(消防)

 消防関係につきましては、夏に多発する水の事故に備え、水難救助訓練や潜水訓練を行うとともに、市内の海岸を巡回し、水難事故防止に努めたところです。

(税務)

 令和2年度における市税徴収率は、新型コロナウイルス感染症等の影響があり、前年度比0.3%減の98.6%、県内44市町村のうち第5位でありました。本年度におきましても、未だコロナ禍という状況であり、社会経済情勢が懸念されるところではありますが、引き続き、歳入の根幹である市税の収納確保に鋭意努めてまいります。

(国民健康保険事業等)

 国民健康保険事業及び後期高齢者医療保険事業につきましては、糖尿病等の生活習慣病予防に重点を置いた集団健康診査を、7月2日からリーベロたかはぎ等を会場に実施しております。感染防止対策として事前予約制を導入し、受付時の検温や体調確認を徹底して行っております。
 また、新型コロナウイルス感染症により、経済的な影響を受けている被保険者を対象に、令和3年度国民健康保険税の減免を実施し、負担軽減を図っております。8月末現在で3件の減免を決定しております。

(水道事業)

 水道事業につきましては、島名・赤浜の2箇所の配水管布設替工事、第一浄水場においての管理棟耐震改修工事実施設計委託及び薬品沈殿池耐震補強工事の契約を締結し、年度内完成に向けて進めております。
 また、水道水の安全性を広く周知するため、「安全・安心でおいしい水」ができるまでの製造過程等の広報用映像の制作を進めております。この映像を小学校の社会科授業等で活用し、水道事業に対する理解を深めていただきたいと考えております。

 

 以上、主な施政の経過と現況について申し上げましたが、行政運営につきましては、引き続き効率的かつ効果的な事務事業の執行に努めてまいる所存であります。

 議員各位には、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、施政経過報告といたします。

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  • 【更新日】2021年9月3日
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