ご報告に入ります前に、議員各位におかれましては、日頃より市政の進展にご尽力いただいておりますことに対し、心から感謝を申し上げます。
それでは、令和6年第4回高萩市議会定例会の開会にあたり、施政の経過と現況について、第6次総合計画に掲げた6つの基本政策ごとに、ご報告申し上げます。
初めに、安心を支える『保健・医療・福祉』についてであります。
(健康増進)
総合福祉センターまつりにつきましては、10月5日、6日の2日間、総合福祉センター及びリーベロたかはぎにおいて開催し、延べ2,257人の方々にご来場いただきました。
本年度から、中央公民館まつりと健康フェスタを同時開催とし、公民館クラブによる作品の展示やステージ発表のほか、健康ブースやフレイル測定会、「ピア まちをつなぐもの」の映画上映会など、各団体や関係機関のご協力のもと、多くの方々が交流を深めるとともに、健康への意識向上が図られました。
(子育て支援)
子育て支援につきましては、たかはぎ認定こども園において、園児同士の交流や、就学前に学校施設に慣れることなどを目的といたしまして、市内の民間保育施設や小中学校との交流事業を行っております。
今回、新しい試みといたしまして、10月22日に5歳児クラスの21人が、路線バスの「のるる」を利用して、同仁東保育園を訪問し「砂浜遊び」や「交流給食」を実施いたしました。
今後も民間保育施設や、小中学校との連携を図りながら、園外行事についても計画的に実施するとともに、引続き未来を担う子ども達のために、良質な幼児教育・保育環境の提供に努めてまいります。
(認知症普及啓発事業)
認知症の普及啓発事業につきましては、9月14日に文化会館においてドキュメンタリー映画「ぼけますからよろしくお願いします」の特別上映会及び、認知症家族によるトークイベントを開催し、362人の方々にご来場いただきました。
また、10月25日には、行方不明者の早期発見・保護に備えた「行方不明者SOSネットワーク模擬訓練」の実施、11月30日には、東小学校、松岡中学校の児童生徒を対象に「認知症サポーター養成講習会」を開催いたしました。
(高齢者福祉)
介護予防事業につきましては、65歳以上を対象に実施しているシルバーリハビリ体操教室において、体操指導を行うシルバーリハビリ体操指導士の3級養成講習会を9月と 10月に開催いたしました。その結果、新たに4名の指導士が誕生いたしました。
今後も、高齢者の健康増進と介護予防事業の充実に努めてまいります。
次に、たくましさを育む『教育・文化』についてであります。
(教育関係)
学校再編につきましては、10月31日に高萩市立義務教育学校施設整備基本構想・基本計画策定委員会の委員による先進地視察として、令和3年度に開校した小美玉市及びひたちなか市の義務教育学校を訪問いたしました。
また、11月14日には、第3回目となる高萩市立義務教育学校施設整備基本構想・基本計画策定委員会を開催し、前回に引き続き義務教育学校施設に関する検討を行いました。
学校教育につきましては、小・中学校7校の訪問指導を実施し、学校経営や授業に対する具体的な指導・助言を通して、児童生徒の確かな学力の定着と教員の授業改善に努めたところであります。
また、小・中学校の若手教員の授業力向上を図るため、9月から12月にかけて、研究授業や研究協議会を16回実施いたしました。
さらに、高萩市教科等指導員による学習指導法研修会を3回実施し、教員の授業力向上に努めているところであります。
市内の小学校5年生を対象にした宿泊学習につきましては、自然体験や野外炊飯、テント宿泊などを大和の森高萩スカウトフィールドで実施したところであります。この1泊2日の宿泊学習を通じて、児童たちは高萩の自然に触れ、高萩の魅力を再確認する貴重な機会となりました。
(生涯学習)
文化会館事業につきましては、10月17日に幼児を対象としたぬいぐるみミュージカル「ヘンゼルとグレーテル」の観劇会を開催し、子どもたちの豊かな情操を育みました。
また、市制施行70周年記念事業として、11月23日に本市出身の国際的アルト歌手であります國井美香さんによるソロコンサートと市内の中学生に直接の歌唱指導を行うワークショップを開催いたしました。
当日は、お子様からご高齢の方まで多くの皆様にご来場いただきました。
また、第一部のソロコンサート終了後には、芸術・文化の分野において本市の誇りとなる顕著なご功績がありました下山田昌右様並びに時崎伍鳳様に対し、その栄誉を称え市民栄誉賞の授与式を挙行し、会場の多くの皆様とともに受賞を祝福いたしました。
高萩スカウトフィールド活用事業実行委員会主催による「親子デイキャンプ」につきましては、10月26日に大和の森高萩スカウトフィールドにおいて開催いたしました。
9組24名の親子が参加し、野外炊事や自然に親しむゲームなどの活動を通し、親子の絆を深め、また他の親子とも交流を図ることができ、参加者からは「小さい子どもでも楽しめる内容でとてもよかった。」「また参加したい。」といった声が寄せられました。今後も地域資源である大和の森高萩スカウトフィールドの活用を推進し、交流人口の拡大を図ってまいります。
高萩市文化祭につきましては、11月1日から4日にかけて文化会館及びリーベロたかはぎにおいて開催され、市内の芸術文化愛好者による作品展示やステージ発表が行われました。
また、11月3日には「図書館まつり」が開催され、多くの来場者で賑わいました。
歴史民俗資料館につきましては、11月1日から12月8日までの期間、市制施行70周年記念事業として、赤水の資料を多数展示し、赤水の生涯や功績を紹介する「長久保赤水の世界」の特別展を開催しております。
(スポーツ振興)
高萩市民球場の指定管理者につきましては、10月1日から学校法人明秀学園に管理移行いたしました。
指定管理者制度は、「公の施設」の管理に民間事業者等の有するノウハウを活用することにより、多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応していくことを目的としたものでありますので、管理経費の縮減や施設利用者へのサービス向上に繋がるものと期待しているところであります。
体力つくり市民歩く会につきましては、10月14日に開催し、44名の市民が参加されました。
小雨が降るなかではありましたが、自然の素晴らしさに触れながら、参加者の親睦と健全な体力増進が図られました。
高浜スポーツ広場グラウンド整備事業につきましては、人工芝整備工事実施設計業務を10月17日に契約締結し、実施設計に着手したところであります。配置計画や残地整備等を整理し、令和7年度の工事着手・完成に向けて進めているところであります。
(友好都市交流)
友好都市交流事業につきましては、11月3日に「飯能まつり見学ツアー」を実施し、市民37名が参加し、飯能まつりやムーミンバレーパークの見学を行い、友好都市締結 21年目を迎える両市の友好を深めてまいりました。
また、「飯能まつり観光物産市場」において、高萩市のブースを出展し、たかはぎブランド推奨品などの販売や観光PRを行ってまいりました。
次に、元気を引き出す『経済・産業』についてであります。
(農林業)
水田農業対策につきましては、飼料用米等の生産拡大を推進した結果、主食用米の作付面積は、需給調整に係る生産数量の目安である作付率の上限52.1%に対して、実績値は40.2%となり、米の需給調整を達成いたしました。
有害鳥獣対策につきましては、11月末現在のイノシシ捕獲頭数は71頭となっております。また、電気柵等の設置費用の一部を補助する「鳥獣被害防止施設整備補助金」につきましては、8件の申請となっており、引き続き、被害防止に努めてまいります。
農業用施設整備事業につきましては、西原地区の水路改修工事契約を11月に締結し、年度内の完成に向け工事に着手したところであります。
地籍調査事業につきましては、大字中戸川地区の一部について、一筆地調査を実施しているところであります。
(商工業)
「第43回高萩市産業祭」につきましては、11月17日に開催いたしました。
会場では、市内の企業や農業関係者など約70団体に出店いただき、市内特産物などの展示即売や飲食ブース、キッチンカーなどによる地元の味の提供など、多くの市民の皆さまに市産品をご堪能していただきました。
また、特設ステージにおいては、市制施行70周年の記念事業として「全国高等学校フラ競技大会フラガールズ甲子園」出場校によるステージパフォーマンスが披露され、会場を盛り上げました。
(観光)
観光事業につきましては、10月12日から14日までの3日間、茨城県を代表する「ご当地グルメ」を決定するために開催された茨城県主催の「シン・いばらきメシ総選挙2024」のスイーツ部門において、「おかしやQuema Quema(ケマケマ)」の「COPA DE BASCHEE(コパデバスチー)~飲むバスチーパフェ~」が39市町村のエントリー中、 第3位を受賞する快挙となりました。
今後は、県が主体となって県内外に広く認知されるようメディア活用などによりプロモーションが展開され、本市も連携してPRに努めてまいります。
花貫渓谷における「紅葉まつり」につきましては、11月1日から12月1日まで開催いたしました。
本年度は駐車料金の見直しを行い、値上した料金を財源として、市内事業者と連携を図り、市内飲食店及び土産店で使用可能なクーポン券を配布いたしました。
また、周遊観光や滞在時間の伸長、地域活性化に努めるとともに、吊り橋などのライトアップの実施及び高萩駅から会場までのシャトルバスの運行の実施等により、約56,000人の方々が訪れ、秋の花貫渓谷で楽しんでいただきました。
次に、快適を見守る『生活環境』についてであります。
(地球温暖化対策)
地球温暖化対策事業としましては、もらワンちゃん緑のカーテンコンテスト表彰式を11月18日に実施し、応募者9名のうち入賞者3名に賞状及び記念品を贈呈いたしました。引き続き、手軽にできる地球温暖化対策として、緑のカーテンの設置を推進してまいります。
(交通安全・防犯)
交通安全対策につきましては、9月21日から30日までの秋の全国交通安全運動期間中に、各種関係団体等と連携し、通学路の立哨や夕暮れ時における国道6号拠点立哨を実施いたしました。
また、9月24日には安良川南交差点において、関係団体約90人の参加の下、交通安全キャンペーンを開催し、ドライバーや歩行者に対し交通安全意識の高揚を広く呼びかけました。
防犯意識の啓発につきましては、10月11日から20日までの全国地域安全運動期間に合わせ、10月16日に市内大型スーパーにおいて、高萩警察署を始め、市内の防犯関係団体7団体、約50人の参加の下、合同で街頭キャンペーンを実施いたしました。引き続き、市民の防犯意識の高揚を図りながら、高萩警察署や防犯協会等と連携し、ニセ電話詐欺等の被害防止に取り組んでまいります。
(消防)
火災予防につきましては、秋季全国火災予防運動として、11月8日に、株式会社アンテックス高萩工場の蛭田結凪 (ひるたゆいな)さんを一日消防長に任命し、火災予防の啓発活動を行い、市民の皆様や事業所等への火災予防意識の高揚を促し、関係団体との連携強化に努めました。
消防団につきましては、9月29日に開催された第75回茨城県消防ポンプ操法大会県北地区大会において、ポンプ車の部に上手綱地区第14分団、小型ポンプの部に若栗地区第16分団が出場いたしました。団員一丸となって大会に臨み、消防技術の向上や士気の高揚を図ることができました。
また、11月10日には、消防ポンプ自動車を使用した「火災防ぎょ訓練」を実施し、団員の消火技術の向上、各分団の連携強化、安全管理の徹底を図りました。
消防広域化につきましては、11月19日に第3回高萩・北茨城消防広域化協議会が開催され、広域化の開始時期の見直しや今後のスケジュール等について協議を行いました。
(防災・減災対策)
防災・減災対策につきましては、10月18日に高萩高等学校の生徒に対し「高萩市の災害等について」と題した防災講話を実施いたしました。
この講話では、日本海溝・千島海溝地震の被害想定や、昨年秋の台風13号による大雨被害状況などを解説し、災害の恐ろしさや備えの大切さ、災害発生時の適切な初期行動など、基礎的な防災について学んでいただき、防災知識と防災意識の高揚に努めたところであります。
「高萩市防災アプリ」の普及啓発につきましては、11月17日に開催された産業祭の会場内において、アプリのインストール方法や操作方法の説明を実施し、106名の方に防災アプリをダウンロードしていただき、災害時に活用できるよう普及促進を図りました。
また、近年、大規模な自然災害が頻発化・激甚化しており、大型地震の発生が懸念される現状において、市民の安全・安心を確保するためには、同時被災する可能性が低い遠隔地の自治体との広域連携は大変重要であります。このため、8都道県の10自治体による相互応援協定を12月1日に締結いたしました。
本協定により、大規模災害が発生した際には、応援可能な自治体から被災自治体に対し応援・支援をするものであります。
次に、便利さを生み出す『社会基盤』についてであります。
(中心市街地)
中心市街地活性化施策につきましては、高萩駅前を中心とした市街地のまちづくりの方向性を示すため、「高萩駅周辺地区再整備基本構想」の策定に向け、本年度2回目となる「高萩駅周辺地区再整備検討ワークショップ」を11月1日に開催いたしました。
前回に引き続き、茨城大学大学院理工学研究科の熊澤貴之(くまざわたかゆき)教授をファシリテーターとして招聘し、商店会や高校生会、学校のPTAなどの参加を得て、市の将来像や駅前広場の機能について多くの意見等をいただきました。
さらに、駅周辺地区再整備に向けた課題や検討事項を把握するため、11月に市民1,000人を対象としたアンケート調査を実施し、幅広く意見集約に努めたところであります。
(道路・河川)
観光周遊ルートとして整備を進めております、スカウトフィールド北側の市道104号線の一部区間及び高萩カントリークラブ東側の市道213号線の道路改良工事につきましては、年度内完成を目指して工事を進めているところであります。
都市計画道路3・4・1号安良川下手綱線につきましては、未取得用地の土地所有者との交渉を進めるとともに、道路新設工事区間の年度内完成を目指し、事業を推進しているところであります。
(水道関係)
水道事業につきましては、北茨城市中郷町日棚地内の関口浄水場へ水を送る導水管布設替工事を年度内完成に向け進めております。
また、配水管布設工事につきましては、都市計画道路3・4・1号安良川下手綱線の整備工事進捗に併せ、工事を進めているところであります。
次に、底力を高める『地域経営』についてであります。
(市政経営)
公共施設等の整備・利活用につきましては、公共施設の適正化を進めるための方向性を定めるほか、総務省の「地方公共団体の経営・財務マネジメント強化事業」を活用し、公共施設マネジメントに関する専門的な知識を有するアドバイザーを招いた庁内研修会を開催いたしました。
研修会では、公共施設マネジメント全般から、包括施設管理委託など各論について東洋大学PPP研究センター客員研究員の南 学(みなみまなぶ)氏より講義をいただきました。
公共施設の管理運営については、従来的手法に加え、引き続き民間活力を取り入れたPPP/PFIの導入を推進し、公共施設等の魅力向上や適正な管理運営に努めてまいります。
ふるさと納税の推進につきましては、これまでの物産品などの返礼品に加え、市内でのサービス利用と同時にふるさと納税が可能となる現地決済型の返礼品を追加いたしました。
今後も、魅力ある返礼品の開拓を進め、現地決済や体験型の返礼品については、観光誘客拡大と併せPRを図りながら寄附額増に努めるなど、納税推進の強化を図ってまいります。
また、庁内横断的にふるさと納税を推進するため、副市長を座長とした庁内プロジェクトチーム会議を11月1日に開催いたしました。会議では、各課担当職員がそれぞれの業務で培った知識やノウハウなどを結集し、寄附額増に向けた今後の方策などを議論したところであります。
(男女共同参画)
男女共同参画の推進につきましては、10月2日に県のダイバーシティ推進センターにご協力をいただき、「ゲームで学ぶ!身近にある『ダイバーシティ』とあなたの中の『アンコンシャス・バイアス』」をテーマに市内中学生を対象とした出前講座を開催したところであります。
また、女性活躍推進セミナーとして、10月23日に「子育て中の方のための再就職準備セミナー」を開催し、12月1日には男性にも積極的に家事・育児に参画してもらうことを目的に家事ジャーナリストの山田亮(やまだりょう)先生の講演会を開催いたしました。
また、市制施行70周年記念事業として高萩大使である鈴木珠美(すずきますみ)先生を講師に迎え、「親子料理教室」を同日開催したところであります。
今後も多様な生き方を認め合い、誰もが自分らしく輝けるまちを目指してまいります。
(移住・定住)
移住・定住につきましては、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用した新たなコミュニティによる関係人口創出事業として、移住に関心のあるフリーランス層をターゲットに参加者を募集し16名の応募があったところです。このうち8名を選出し10月19日、20日の2日間、花貫物産センターにおいてキックオフイベントを開催したところであります。
今後は、高岡地域を中心に住民との交流や地域資源への理解を深めていただき、市外の方から見た高萩市の魅力についてSNS等を活用し、市内外に情報発信する活動を行っていただきます。
引き続き、様々な事業をとおして、関係人口の拡大や若者・子育て世代の移住・定住化を推進してまいります。
以上、主な施政の経過と現況について申し上げましたが、行政運営につきましては、引き続き効率的かつ効果的な事務事業の執行に努めてまいる所存であります。
議員各位には、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げ、施政経過報告といたします。